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これから出る本
- 別冊『環』29
シモーヌ・ヴェイユ 1909-1943
鈴木順子 編 今なぜ、思想家シモーヌ・ヴェイユを読むべきか?
善と悪の両面に苛まれる人間を、崇高なるものに思いを馳せながら見つめ続け、哲学者として思索しながら、行動することを辞さなかったヴェイユ。環境破壊と甚大な自然災害、感染症、戦争と、分断と混乱が深まる今、没後八十年を経たヴェイユの言葉から我々は何を汲み取るか。神秘主義、自己犠牲などの従来のヴェイユ像を再検討するとともに、身体への関心、「反ユダヤ主義」との関わりなど、今こそ問うべきテーマに光を当てた画期的論集。
- 二人のウラジーミル――レーニンとプーチン
伴野文夫 著 ソ連崩壊(1991)は、“マルクス主義の終焉”を意味しない!
ウラジーミル・レーニン(1870-1924)死去から百周年の今年、ウラジーミル・プーチン(1952-)のウクライナ侵略と、反体制派への徹底弾圧に終わりは見えない。現在のそれらの暴虐の出発点は、「プロレタリア独裁」創始者としてのレーニンだった。国有化・計画経済を進めたソ連の御旗「マルクス・レーニン主義」という、マルクスから乖離したその“イズム”の虚妄を衝き、現代経済学へとつなぐ問題作。
- 核 安全性の限界――機構・事故・核兵器
スコット・セーガン 著
山口祐弘 訳 「絶対の安全」は、ありえない! 科学が生み出した「危険」から、どう命を守るか!?
核をはじめとする科学が生み出した多くの「危険なもの」のほとんどには「安全神話」が付随している。「高度安全性理論」(適切な措置を講じていけば安全性は確保できる)と「通常事故理論」(事故は必ず起こりうる)とを詳細に分析、「通常事故理論」に軍配をあげ、核の安全性には限界がある、と多くの資料をあげて示した力作。核の安全性に疑問符を付す、アメリカ発の議論。
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